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機動新世紀ガンダムX 10

機動新世紀ガンダムX 10
高木渉
機動新世紀ガンダムX 10
定価: ¥ 6,300
販売価格: ¥ 6,300
人気ランキング: 42298位
おすすめ度:
発売日: 2005-02-24
発売元: バンダイビジュアル
発送可能時期: 通常3?4日以内に発送

普通だからこそ良い作品
 Xは戦争によって荒廃した秩序もない戦後世界で、辛い事があっても諦める事無く前向きに生きようとする人達をメインに描き、それを代弁しているのが主人公のガロード・ランである。彼はその名の通り(ガ=我が、ロード=道を、ラン=行く)自分を信じ、不器用ながらも自分の力で過去に縛られずに未来を切り開こうと、困難に立ち向かいながら成長していく普通の人間の主人公である。そして、ガロードのこの姿勢がXに於ける「ニュータイプ論」の中核を担っている。
 最終話でD・O・M・Eが語ったXに於いての答えに個人的には納得した。「未来を変えるのは特別な力を持った人間ではない。今そこに生きる人間一人一人が自分の意思を持ち、失敗を恐れずに未来を変えようと行動することが大切だ」と、アニメだからと理想的ではなく現実的な結論として語っている所が良かった。所詮はアニメだけど、現実世界を生きる上で大切な事をXはテーマとして描いている。だが、この現実的なテーマを重視し、キャラクターのちょっとした発言や仕草で作品を描いた事で見た目が地味になり、キャラクターやMSが他のガンダム作品よりも地味で突出する所がなく魅力がないと批判されるようになった。だが、それがXの特徴となり、ガンダム作品の中で地味さが突出する作品として認識されるようになった。
 Xは視聴者がどの視点から見て、語られる結論をどう受け止めるかで評価がはっきりと分かれる作品となった為に、他の作品の支持者から散々批判され、賛否両論の激しい作品にはなったが、Xは決して駄作と呼ばれるようなふざけた作品ではない。

「ガンダム」というブランド名に対する執着と崩壊
一般的には「シリーズ一の駄作」「『ガンダム』史上、もっとも数奇な運命を辿る」「報われることなく散った作品」(「アニメ批評 #001」)などと言われていますが、何が原因だったのでしょうか?

「ガンダムX」の話題になるとなぜか必ず登場する単語が「視聴率」と「打ち切り」です。「ガンダムX」の視聴率は、26話までの間に4.3%を2回ほど超えるレベルで安定します。……ちなみに、前番組「ガンダムW」の視聴率が平均4.3%でありシリーズ屈指の低さでした。

そして、そこで事件が起こります。それまで夕方5時の放送だったのが、27話から朝の6時に左遷されてしまったのです。当然、後はひたすらかわいそうな視聴率が続くことになりました。

 27話「おさらばで御座います」 1.5% 
 28話「撃つしかないのか!」 1.4% 
 29話「私を見て」 0.8% 
 30話「もう逢えない気がして」 1.5% 
 31話「飛べ、ガロード!」 1.4% 
 32話「あれはGファルコン!」 0.8% 
 33話「どうして俺を知っている!?」 1.4% 
 34話「月が見えた!」 0.8% 
 35話「希望の灯は消さない」 1.3% 
 36話「僕らが求めた戦争だ」 1.5% 
 37話「フリーデン発進せよ」 1.7% 
 38話「私はD.O.M.E… かつてニュータイプと呼ばれた者」 1.1% 
 最終話「月はいつもそこにある」 0.6% 

そして、全46話の予定だったハズが、ここで打ち切り。おさらばで御座います。結局、6.2%で始まって0.6%で終わるという美しい視聴率の流れができあがってしまいました。

打ち切りのせいで、物語終盤に悟った人が登場。金田一少年のように関係者を招集して長々と喋り、作品のテーマを全部クチで説明してくれる最終回になってしまいました。

……まあ、監督には、1年間放送したアニメの最終回で「実は主人公たちは二次元人だった!」をやった前歴がありますから、別に打ち切られなくてもメメタァな終わり方をした可能性はありますけど。

ガンダム好きも、そうでない人も
本作は最終回のニュータイプ論など、異論の多い作品ですが、この作品が好きになったのは、1stガンダムを観た人なら、思わずニヤッとしてしまうシーンやメカニックと、その1stの匂いを漂わせつつ、1stとは違う世界を描いていることだと思います。

1st自体、それほど好きにはなれなかったのですが、本作はその1stのイメージを出しつつも、1stとは違うガンダム世界という描き方に好感が持てたし、ニュータイプという言葉が人が見た幻想という解釈も、どこぞのスーパーマン気取りの顔が綺麗なだけのろくでなし共がドンパチをする某作品のこーでないと、という作りとは雲泥の差、いや、比べるのも失礼な位です。

戦後世代が戦争を学んでいき、そして、反戦と平和という方向に行き着くラストは、歴代作品の中でもかなり綺麗な終わり方でした。



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